源氏物語に見る内裏の図

1.紫宸殿(ししんでん)

宮中の行事を執り行う御殿。
「桐壺・第1帖」で第一皇子(弘徽殿の春宮)が御元服の儀を行った所。
「花宴・第8帖」で桜の宴が催された。

2.清涼殿(せいりょうでん

帝の住まい。これより北側の建物を後宮と言い多くの女性が暮らしていた。
「桐壺・第1帖」で源氏の君の御元服の儀が行われた。
「紅葉賀・第7帖」舞楽の予行演奏がこの前庭で催され、源氏の君が清海波を舞われた。

3.後涼殿(こうりょうでん)

清涼殿の西隣で帝付きの女房の住まい。
「桐壺・第1帖」で淑景舎に住む桐壺の更衣が女房達のイジメを受け、帝に最も近いこの御殿を賜ることになる。

4.弘徽殿(こきでん)

桐壺帝の第1皇子を産んだ女御の住まい。物語を通して、源氏の君と反目する立場にある。
「花宴・第8帖」源氏の君の須磨流離の原因となる朧月夜の姫君との出逢いの場となる。

5.飛香舎(ひぎょうしゃ)

藤壷と呼ばれる御殿。
「桐壺・第1帖」桐壺の更衣亡き後、中宮として迎えられた先帝の姫君の住まいで、源氏の君がこの継母を愛することから物語が展開される。

6.凝華舎 (ぎょうかしゃ)

梅壺と呼ばれる殿。
「賢木・第10帖」桐壺院亡き後、弘徽殿の大后が使われた部屋。当時弘徽殿には、朱雀帝の寵愛を受けていた朧月夜の姫君が住んでいた。

7.麗景殿(れいけいでん

帝に仕えた女御の住まい。
「花散里・第11帖」の姫君(花散里)はここに住む女御の妹君に当たる。

8.淑景舎(しげいしゃ)

桐壺と呼ばれ、北側の一番遠い所にある。
「桐壺・第1帖」光源氏の母君は帝の寵愛を受けながら更衣という低い身分のためここにいた。

9.温明殿(うんめいでん)

帝に仕える女房の住まい。
「紅葉賀・第7帖」老女典侍と源氏の君とのお戯れの場。



     
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